時が止まった
ついさっき
いやもっと前かな
止まった時は計れない
止まった時を持て余し
どっかに捨てようと
鞄に詰めた
意外に軽い
鞄を背負って家をでる
太陽は夕日になろとしたところで
動けなくなっている
中途半端なお日さまだ
このまま捨てて良いのだろうか
まぁいいさ
どうせ動かないのだ
海に捨てよう
夕日になれない太陽が
力なく照らす海の底
何かが鈍く光っている
先客がいた
いくつもの時が沈むその上に
もうひとつ
止まった時を投げ落とす
さぁ帰ろう
帰り着いたら闇の中
どこかで動ける時が
生まれたらしい