三人で日向ぼっこの媼あり春という字になりてほのぼの(谺)
5年くらい前に作った歌です。言葉遊びですね。短歌をはじめた頃は、よくこんな歌を作って遊んでいました。今でも時々、言葉遊びで短歌を作ることがあります。良し悪しは別として楽しみながら作歌するのもよろしいのではと。
さて、この短歌の遊び・・・わかりますか。
頭の3つの文字、三、人、日を組み合わせると春という字になります。
この歌を歌会に出詠したとき、先生はすぐに見破ってしまいました。まぁ、下句に「春の字になりて」と書いてあるので、少し注意してみれば分かるのでしょうが、短歌がクイズになっているとは真面目な歌友の皆さんは考えなかったようです。
媼(おうな)は短歌独特な言い回しで、おばあちゃんの事です。
赤とんぼ・-・-と飛びてをり時の調べを奏でるごとく(谺)
これも、ちょっと遊んでみました。「・-・-」は皆さん、どのように読みますか。私は「トツートツー」と詠んだのですが、読み方は読者まかせということで。
この記号はトンボの飛び方が止まったり動いたりしている様を表しているのですが、短歌に記号を入れてみて皆の反応を見たかったのです。結果は意外と好評でした。
私はアマチュア無線をやっていた時期もあり、このモールス符号のような表記は馴染みがあったので思いついた短歌です。
梅雨晴れ間ここぞとばかりに背伸びする 繁縷、酢漿草、薺、車前草(谺)
この短歌は言葉遊びというよりも、ちょっとした悪戯です。これも歌会に出詠した短歌ですが、ちょっとした悪戯心で難読漢字を並べてみました。あえて読み仮名もいれずに。
はたして歌友の皆さんは読むのに苦労したようです。
皆さんは読めますか?
繁縷(はこべ)
酢漿草(かたばみ)
薺(なずな)
車前草(おおばこ)
よくご存じの植物ばかりですね。植物は色々な表記がありますが、あえて難しい感じの表記を選びました。
あまり、こんなことばかりしていると、また先生に怒られそうですが、時には言葉遊びもよろしいのではないかと。