霧島の麓にて

霧島の麓から田舎暮らしの日々をつづります・・・山登り、短歌、そしてパソコンな日々

田舎の風景

合歓の木の花が風に揺れています 合歓でネムと読む不思議

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合歓の木

山里の夏を彩るのは合歓の花です。ピンク色の綿毛のような花を高い木の枝一杯につけています。青い空と蒸せるような深緑とのコントラストが綺麗です。好きな花です。

ふわふわのピンクのショール身につけて合歓の木ちょっとすまして風受く(谺)

夏山は白い花が多いのですが、合歓の木のピンクの花はそのふんわりとした花の形と相まって上品に映ります。
合歓の木は結構、大きな木が多くて花を綺麗に写真に収めることができません。谷沿いの道から下の方にある木などを狙ったりして、ようやくアップでカメラに収めることができました。

この花の名前を知ったころ、どうして「合歓の木」と書くのか調べたことがあります。だって気になりませんか? 合わさって歓ぶ木なんですよ。それに「合歓」では普通、「ネム」とは読めません。

 

和名のネムは夜になると葉が閉じて眠るように見えることからつけられているようです。もっともなネーミングです。葉っぱは触ると閉じるオジギソウに似ています。

漢字の方は、この木が中国で夫婦円満の象徴とされているからだそうです。予想に反せず男女が合わさり喜びをともにする意味合いです。夜になると葉が合わさる姿から夫婦円満、一家和合の象徴として植える習慣があるそうです。まぁ、想像力豊かですなネーミングですね。

ちなみに英語では「silk tree」、シルクツリーだそうです。これは花の形からきているのでしょうね。綺麗な名前です。
しばらくは合歓の木の柔らかい花が山里を飾ってくれることでしょう。合歓の木

御目障りな拙歌のお詫びに万葉集から紀女郎(きのいらつめ)のロマンチックな和歌をどうぞ。

昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花 君のみ見めや戯奴さへに見よ (紀女郎)

※戯奴(わき) 目下の人を呼ぶ言葉

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