「今日は中止だね」
「えっ、こちらは降っていないですよ」
「こっちは、ドシャブリだよ」
「じゃぁ、こちらももう直ぐ降り始めますね」
梅雨の山行計画は空まかせ、晴山雨読と行きましょう。
とは・・・、思ったものの一向に降る気配のない空。
曇り空とはいえ、ちょっと行ってもいいかなぁ。
もう時間も遅いので、オオヤマレンゲだけでも見てきましょう。
オオヤマレンゲは、まだ見たことがありません。
話によると韓国岳の麓、硫黄山で不動池の向かいあたりにあるとか。
今日はリュックも積まずに出発です。
途中、雨が降ってきました。
朝の中止の判断、昼頃になって集発する判断、さぁ、判断ミスなのでしょうか。
とりあえず行くだけ行きましょう。
今日はあまり車も止まっていません。
山というほどもないので傘を手に上ります。
暫くすると森の中に人がチラホラ。
私も森の中に入っていきましょう。
あっ・・・・・。
ありました。
白くて大きな花が。
初めてのオオヤマレンゲは思ったよりも白く、思ったよりも大きな花でした。
雨上がり、まだ雨しずくのついたその花は、純白の花びらの中に赤いおしべを秘めていました。
日の照らぬ薄くらい森のなかにポツリポツリとある白い花は、ちょっと場違いな感じもいたします。
十分に純白の君を堪能したころに、そらから日がさしてきました。